2012年 03月 20日
究極の選択 格差について |
マイケル・サンデル氏の「究極の選択」の昨夜のテーマは「格差」であった。許される格差、許されない格差というものがあるだろうか。いつものように4元テレビ討論である。上海・東京・ボストンの大学生。日本のスタジオのゲストは、竹中平蔵、猪瀬直樹、又吉直樹、古田敦也、ブログで有名な真鍋かおりさん。
まず。導入部。古田さんに対して、現役時代、あなたは優秀な選手であり、選手会長としても活躍した。収入もそれに応じて高かったと思う。プロ野球の世界では、実力に応じて、または実績に対して、大きな評価が与えられ、収入にあらわれる。あなたは、それを不平等であると思いますか。古田さんは、いいえ、不平等とは思いません。彼らはそれだけの努力をしている。もし、それを不平等だからと報酬を全体に引き上げたら、今の熱気は失われると思う。能力も収入も高い人を目標にしてみんな励んでいる。それに最低年収はある。確か500万くらいと思うが、と言った。
多くの人に異論はなかった。
次にサンデル氏からの設問。
あなたは、前期、新製品の開発によって多大な利益をあげた会社の社長です。あなたはこの利益をどう分配するか。学生、ゲスト何人かに質問を投げかけた。
1,50%くらいは、開発に携わった人達に分配すべきだと思う。
2,長年、会社を経営し、赤字の時も会社を手放さず、従業員を支えた、経営者こそ、最も多くの報酬を得るべきだ。
3,従業員全体に平等に分配すべきだ。
その他、様々な意見が発表された。日本人ゲストには、全く平等でなくてもいいが、ある程度すべての従業員が恩恵に浴すべき、という日本人らしい穏当な意見もあった。
国が、財政危機に直面している。これを負担するには、所得税か、消費税か、という議論もあった。消費税は低所得層に打撃が大きい。高所得者層から、累進課税で負担してもらうのがよい、という意見も多かった。
ちなみに、アメリカの1%の富裕層の収入は、国民全体の収入の40%で、日本人の1%の富裕層の収入は20%だそうである。日本人にも高額所得者はいるのだ。
経営の苦しい企業が、よりやすい、人件費を求めて、外国で生産する。あるいは、国内で、外国人(移民)を安い賃金で雇う。同じ仕事をしているのに、待遇が違いすぎると、不満が起き、会社全体の雰囲気も悪くなる。こうした格差は許されるか、とサンデル先生は各国の大学生に問う。意見は分かれ白熱した。日本の、派遣社員、非契約社員の場合はどうか、会社に正義はあると言えるか、と竹中氏への質問。不景気で、そうしなければ、倒産してしまう、日本の現状など語られる。
また、運や偶然、能力や努力についても議論された。もしも武家社会に生まれたら、貧しい国の生活が苦しい層に生まれたら、才能があっても埋もれてしまう。殆どの人が運命から逃れられない、という意見も外国の学生から多く出た。
サンデル先生は最後に、ある哲学者の言葉を引用した。どんな状況であっても、例え相手が富裕層であろうと貧困層であろうと、差別はあってはならない、それが正義だ、と語った。
ビデオもなくメモもとらず、忘れないうちにと、まとめてみたが、多くの聞き漏らしや聞き違いがあったと思う。でも、素晴らしい討論、番組だった。
まず。導入部。古田さんに対して、現役時代、あなたは優秀な選手であり、選手会長としても活躍した。収入もそれに応じて高かったと思う。プロ野球の世界では、実力に応じて、または実績に対して、大きな評価が与えられ、収入にあらわれる。あなたは、それを不平等であると思いますか。古田さんは、いいえ、不平等とは思いません。彼らはそれだけの努力をしている。もし、それを不平等だからと報酬を全体に引き上げたら、今の熱気は失われると思う。能力も収入も高い人を目標にしてみんな励んでいる。それに最低年収はある。確か500万くらいと思うが、と言った。
多くの人に異論はなかった。
次にサンデル氏からの設問。
あなたは、前期、新製品の開発によって多大な利益をあげた会社の社長です。あなたはこの利益をどう分配するか。学生、ゲスト何人かに質問を投げかけた。
1,50%くらいは、開発に携わった人達に分配すべきだと思う。
2,長年、会社を経営し、赤字の時も会社を手放さず、従業員を支えた、経営者こそ、最も多くの報酬を得るべきだ。
3,従業員全体に平等に分配すべきだ。
その他、様々な意見が発表された。日本人ゲストには、全く平等でなくてもいいが、ある程度すべての従業員が恩恵に浴すべき、という日本人らしい穏当な意見もあった。
国が、財政危機に直面している。これを負担するには、所得税か、消費税か、という議論もあった。消費税は低所得層に打撃が大きい。高所得者層から、累進課税で負担してもらうのがよい、という意見も多かった。
ちなみに、アメリカの1%の富裕層の収入は、国民全体の収入の40%で、日本人の1%の富裕層の収入は20%だそうである。日本人にも高額所得者はいるのだ。
経営の苦しい企業が、よりやすい、人件費を求めて、外国で生産する。あるいは、国内で、外国人(移民)を安い賃金で雇う。同じ仕事をしているのに、待遇が違いすぎると、不満が起き、会社全体の雰囲気も悪くなる。こうした格差は許されるか、とサンデル先生は各国の大学生に問う。意見は分かれ白熱した。日本の、派遣社員、非契約社員の場合はどうか、会社に正義はあると言えるか、と竹中氏への質問。不景気で、そうしなければ、倒産してしまう、日本の現状など語られる。
また、運や偶然、能力や努力についても議論された。もしも武家社会に生まれたら、貧しい国の生活が苦しい層に生まれたら、才能があっても埋もれてしまう。殆どの人が運命から逃れられない、という意見も外国の学生から多く出た。
サンデル先生は最後に、ある哲学者の言葉を引用した。どんな状況であっても、例え相手が富裕層であろうと貧困層であろうと、差別はあってはならない、それが正義だ、と語った。
ビデオもなくメモもとらず、忘れないうちにと、まとめてみたが、多くの聞き漏らしや聞き違いがあったと思う。でも、素晴らしい討論、番組だった。
by ttfuji
| 2012-03-20 13:45
| テレビ