2006年 03月 08日
読書「凍」 ・「遺伝子オンで生きる」 |
「凍」 沢木耕太郎
この本を読んだきっかけは、読書家、Tさんが、図書館に、リクエストして、2週間以内に返却するものを、1週間足らずで読んでしまい、1週間以内で読めるならという条件付きで借りたのだった。私も5日位で読めたので、すぐ返しに行き、10日ほどで2人で読んだことになる。言い訳はともかく、自分では決して買っては読まない本である。ノンフィクション作家の沢木氏は、スポーツアナリスト達のことを多く書いているという程度で、私も、何年か前、新聞小説でボクサーを書いたものを読んだだけである。
「凍」を読み始めて、最初は、モデルになった人はいるが、フィクションと思っていた。しかし、これは、クライマー「山野井泰史・妙子夫妻」の壮絶なるドキュメントであるとわかり、引き込まれていった。ヒマラヤの高峰<ギャチュンカン>7952メートルの絶壁に挑む夫妻の壮絶な闘いに、なぜそこまでしなければならないのか、と何度も心で叫んだような気がする。読み進むのがつらい場面も多かった。小説なら、奇跡はあっても、実際には助かるはずがない、という場面が何度もある。妙子は、すでに別の山で、凍傷により手足の指を何本か失っており、今回、すべての指を失った。泰史もこの登山で何本かの指を失った。しかも、リハビリの2年後には中国の高峰(?)の登攀に成功している。世界のクライマー達の山に引き寄せられる気持が少し分かったような気がする。
「遺伝子オンで生きる」 村上和雄(筑波大学名誉教授)
テレビ「世界一受けたい授業」に出演の筑波大学名誉教授の著書である。バイオテクノロジーの世界的権威が「遺伝子オン」の生き方を語る。と帯にある。心の持ち方であなたのDNAは変わる!というのだ。ここまでは、本のコマーシャル。著者は、「生命の暗号」「人生の暗号」など何冊かの本を出版している。
○ 人間には6兆の細胞があって、細胞の一つ一つにすべての遺伝子が組 み込まれている。
○ 天才に出来ることは、凡人にも出来る可能性がある。できるかできない かは、スイッチオンかオフにかかっている。
○ 普通の人は、遺伝子のキャパシティ3%~5%使っているだけ、特別 な能力を持っている人は、6%~10%使っている。
○ 自分にとって好ましい遺伝子と、好ましくない遺伝子がある。好ましい 遺伝子には、もっと働いてもらい、好ましくない遺伝子には眠っていても らう。オンにするかオフにするかは自分次第。
ポジティブな考え方、プラス思考、前向き姿勢、
楽しいこと、生き生き、わくわく、よろこび、笑い、感動、チャレンジ、
利他的活動(他人のためになることをする)、目的を持つ、夢を持つ、
環境を変える、愛、祈り、etc。すべて遺伝子オン。
○ 遺伝子は、天才も凡人も、99,9%同じである。と同時にすべての遺伝 子は、ごくわずかだが違ったところを持っている。それが自分である。(個性)
○ 反対に、マイナス思考、怒り、怨み、絶望、復讐、裏切り、などは好まし くない遺伝子をオンにする。
ヒトゲノムとかイネゲノムとかむずしい話を、わかりやすく、例を挙げて説明している。また宇宙のビッグバンと人のDNAの関係もやさしい言葉で解説し、面白く読ませてくれる。笑いと治癒力、病気の治癒や、改善には、いかに心の問題が大きいか、信じてのめば、偽薬でも効く(プラシーボ効果)などの話も面白い。
心打たれたのは、サムシング・グレート。偉大なる何か。科学を超えた何かの力について。
著者は、科学者であると同時に、豊かな人間性と、優しさ、謙虚な人と感じた。
この本を読んだきっかけは、読書家、Tさんが、図書館に、リクエストして、2週間以内に返却するものを、1週間足らずで読んでしまい、1週間以内で読めるならという条件付きで借りたのだった。私も5日位で読めたので、すぐ返しに行き、10日ほどで2人で読んだことになる。言い訳はともかく、自分では決して買っては読まない本である。ノンフィクション作家の沢木氏は、スポーツアナリスト達のことを多く書いているという程度で、私も、何年か前、新聞小説でボクサーを書いたものを読んだだけである。
「凍」を読み始めて、最初は、モデルになった人はいるが、フィクションと思っていた。しかし、これは、クライマー「山野井泰史・妙子夫妻」の壮絶なるドキュメントであるとわかり、引き込まれていった。ヒマラヤの高峰<ギャチュンカン>7952メートルの絶壁に挑む夫妻の壮絶な闘いに、なぜそこまでしなければならないのか、と何度も心で叫んだような気がする。読み進むのがつらい場面も多かった。小説なら、奇跡はあっても、実際には助かるはずがない、という場面が何度もある。妙子は、すでに別の山で、凍傷により手足の指を何本か失っており、今回、すべての指を失った。泰史もこの登山で何本かの指を失った。しかも、リハビリの2年後には中国の高峰(?)の登攀に成功している。世界のクライマー達の山に引き寄せられる気持が少し分かったような気がする。
「遺伝子オンで生きる」 村上和雄(筑波大学名誉教授)
テレビ「世界一受けたい授業」に出演の筑波大学名誉教授の著書である。バイオテクノロジーの世界的権威が「遺伝子オン」の生き方を語る。と帯にある。心の持ち方であなたのDNAは変わる!というのだ。ここまでは、本のコマーシャル。著者は、「生命の暗号」「人生の暗号」など何冊かの本を出版している。
○ 人間には6兆の細胞があって、細胞の一つ一つにすべての遺伝子が組 み込まれている。
○ 天才に出来ることは、凡人にも出来る可能性がある。できるかできない かは、スイッチオンかオフにかかっている。
○ 普通の人は、遺伝子のキャパシティ3%~5%使っているだけ、特別 な能力を持っている人は、6%~10%使っている。
○ 自分にとって好ましい遺伝子と、好ましくない遺伝子がある。好ましい 遺伝子には、もっと働いてもらい、好ましくない遺伝子には眠っていても らう。オンにするかオフにするかは自分次第。
ポジティブな考え方、プラス思考、前向き姿勢、
楽しいこと、生き生き、わくわく、よろこび、笑い、感動、チャレンジ、
利他的活動(他人のためになることをする)、目的を持つ、夢を持つ、
環境を変える、愛、祈り、etc。すべて遺伝子オン。
○ 遺伝子は、天才も凡人も、99,9%同じである。と同時にすべての遺伝 子は、ごくわずかだが違ったところを持っている。それが自分である。(個性)
○ 反対に、マイナス思考、怒り、怨み、絶望、復讐、裏切り、などは好まし くない遺伝子をオンにする。
ヒトゲノムとかイネゲノムとかむずしい話を、わかりやすく、例を挙げて説明している。また宇宙のビッグバンと人のDNAの関係もやさしい言葉で解説し、面白く読ませてくれる。笑いと治癒力、病気の治癒や、改善には、いかに心の問題が大きいか、信じてのめば、偽薬でも効く(プラシーボ効果)などの話も面白い。
心打たれたのは、サムシング・グレート。偉大なる何か。科学を超えた何かの力について。
著者は、科学者であると同時に、豊かな人間性と、優しさ、謙虚な人と感じた。
by ttfuji
| 2006-03-08 17:44
| 読書