2012年 01月 28日
一月の読書 |
昨日は、午前中に、忘れてはならないコミュセンの予約。予め書いて置いた申込書を10時10分前に行って、出し10時ぴったりに受理の判を押した控えを渡され、帰宅は10時2分でした。こんなに簡単に予約出来るのに、前日から張り紙をテレビや鏡台にぺたり貼る始末。瞬間の健忘症がこわいのです。
午後は、体操がありました。先週は、雪の予報のためお休みで固くなった身体を、しっかりストレッチ体操やリズム体操、体調点検運動などし、フォークダンスもすると、身体がすっかり温まりました。
帰りは、とうきゅうへ寄って買い物。夫は東京行きでしたが、夕食の準備に入ろうとしたとき、電話で食事を済まして帰るという。用意したコロッケやホタテの煮物は明日に使えると、しまいました。私は、明太子と納豆、豚汁ですませました。それと残りの野菜炒めが沢山あり、蒸し麺もあるので、ソース焼きそばも作っておきました。夜食に食べるかも知れないし、食べなければ私が明日食べればいい。片付けなければならない食材が多いのです。
一月に入って、忘れないうちに読書記録を書いておこうと思いながら、いつもの癖で、本の半分が手元にないので簡単に記録します、といいながら思いついたまま、だらだらと書くかも知れません。
観月観世 曽野綾子 集英社
満月の夜、年齢も職業も異なる男女が集う「観月観世の会」。そこでは、毎回誰かが体験した人生が静かに語られ、月夜に酔う。物語は嘘でも本当でも構わず、詮索などしないというのが暗黙の了解事項。発起人の宇佐美暁照は、戦中にボルネオで死に損なった。以来、生の実感が喪失し、「すべてうたかた」という思いを色濃く胸に宿している。他にも、照明器具のデザイナー、農業を営む男、易者、ホテルマンなどの会のメンバーは、その素性の真偽を問うこともしない。そもそも、この世に対しての情熱が希薄で、人生から遊離した感覚を持つ人間達が寄り集まる。そして、世間から切り離されたところで、それぞれが想いをめぐらすのだ。 (「BOOK」データベースより)
私が紹介したかった内容がそっくり書かれているので、流用させて頂きあらすじは手抜きしました。
曾野さんらしい小説ですが、私の好みに合っています。こんな会があったら入ってみたい。しかし、何事も受け流せる度量と寛容が必要でしょう。
くるみ街道 青木奈緒 講談社
幸田露伴から始まって幸田文、青木玉、青木奈緒と続く4代目。文筆の才能はしっかり受け継がれている。
ドイツに1年間留学したときのことを書いた、『ハリネズミの道』は以前通読した。こちらはエッセー。寮生活の楽しさや文化の違いから来るいろいろの体験、青春が明るく書かれていた。
『くるみ街道』は続編ともいえるものだがこちらは小説ということになっている。著者自身が投影されていると思われる。どちらも主人公は京(みやこ)である。ドイツ行きの飛行機で隣りに乗った男性は、京が6年前に、空港で荷物が出てこない時に一生懸命助けてくれたドイツ青年の友人。本人ではないが友人が京に執心だったことをよく知っていて、その時のことを話しかける。鬱陶しく感じたが、機内では旅の友となる。
京は、留学後、翻訳や通訳の仕事をするため、再びドイツに渡っていた。ドイツ人の恋人も出来、学生時代とは違った親友も出来た。自分の中にどちらが自分の居場所か分からなくなっている。好青年の恋人も、やさしく協力的だが、しっかりした仕事についていず、結婚も難しい。
こちらは、悩める年代にさしかかった京が書かれている。
寝ても覚めても本の虫 児玉清 新潮社版
テレビのアタック25やBSの『週間ブックレビュー』でおなじみ、大の読書家としても有名だが、本への情熱はすさまじい。洋の東西を問わず、読んでいるだけでなく、翻訳を待っていられず外国へ行って原著を買って読んでしまうのだ。面倒な外国人作家の名前も、登場人物の名前も筋書きもさらさらと口をついて出る。英語もフランス語も完璧という。
私も、翻訳物は、若い頃は好んで読んだが、この頃は億劫になって、紹介されて興味をもった本も、読むことはないだろうと淋しくなる。
ドクトルマンボウ回想記 北杜夫 日本経済新聞社
ユーモアがあってナイトキャップに相応しい愉快な本。生い立ち、松本中学時代、父、斎藤茂吉のこと、母、斉藤輝子のこと、妻とのこと、娘のこと、さらに孫のこと、作家になってからの交友、自身の躁鬱病のことが忌憚なく書かれている。写真もふんだんに載せていて親しみやすい。『楡家の人々』、『どくとるマンボウ航海記』を読み逃しているので、周辺のものを幾つか読んでいる。
世界は俺が回してる なかにし礼
主人公はTBSテレビのディレクター、プロデューサーとして、昭和30~50年代、その名を馳せた渡辺正文がモデルという。渡辺という人物は、局が違うが、渡辺恒夫氏(なべ恒さん)のことかと思ったが違っていた。叔父が電通の社長、吉田秀雄氏で、その縁故で東京放送に入ったという。兎に角破天荒な人物で、大イベント『東京音楽祭』を成功させた。業界人、音楽家、歌手、芸能人、評論家など有名人が実名で出るので、小説とは思えない。なかにし礼さんも登場する。エンタメ小説なのか評伝か伝記ものなのか、眠れぬ夜に一晩で読んだ。
霊長類人科動物図鑑 向田邦子 文藝春秋
単行本より一回り大きい。妹のところにあったのを借りてきた。身内の本はいつまでも借りていられると思い、図書館の本や友人の本を優先して読むのでなかなか読まなかった。ひと頃話題になった向田邦子のエッセー集。向田さんは私と同時代、と思っていたが、少し年上でいらっしゃる。でも昭和を長く生きたので、書かれていることは、いちいち相づちが打てる。そうだそうだった、と。家庭に何世代か同居し、ちゃぶ台があった時代。父親が威張って、こどもたちが騒ぐと雷を落としていた。でも家族は愛情に包まれていた。
勿論、子ども時代のことばかりではない。著者の目は、鋭く諸現象やものを観察し連想している。
午後は、体操がありました。先週は、雪の予報のためお休みで固くなった身体を、しっかりストレッチ体操やリズム体操、体調点検運動などし、フォークダンスもすると、身体がすっかり温まりました。
帰りは、とうきゅうへ寄って買い物。夫は東京行きでしたが、夕食の準備に入ろうとしたとき、電話で食事を済まして帰るという。用意したコロッケやホタテの煮物は明日に使えると、しまいました。私は、明太子と納豆、豚汁ですませました。それと残りの野菜炒めが沢山あり、蒸し麺もあるので、ソース焼きそばも作っておきました。夜食に食べるかも知れないし、食べなければ私が明日食べればいい。片付けなければならない食材が多いのです。
一月に入って、忘れないうちに読書記録を書いておこうと思いながら、いつもの癖で、本の半分が手元にないので簡単に記録します、といいながら思いついたまま、だらだらと書くかも知れません。
観月観世 曽野綾子 集英社
満月の夜、年齢も職業も異なる男女が集う「観月観世の会」。そこでは、毎回誰かが体験した人生が静かに語られ、月夜に酔う。物語は嘘でも本当でも構わず、詮索などしないというのが暗黙の了解事項。発起人の宇佐美暁照は、戦中にボルネオで死に損なった。以来、生の実感が喪失し、「すべてうたかた」という思いを色濃く胸に宿している。他にも、照明器具のデザイナー、農業を営む男、易者、ホテルマンなどの会のメンバーは、その素性の真偽を問うこともしない。そもそも、この世に対しての情熱が希薄で、人生から遊離した感覚を持つ人間達が寄り集まる。そして、世間から切り離されたところで、それぞれが想いをめぐらすのだ。 (「BOOK」データベースより)
私が紹介したかった内容がそっくり書かれているので、流用させて頂きあらすじは手抜きしました。
曾野さんらしい小説ですが、私の好みに合っています。こんな会があったら入ってみたい。しかし、何事も受け流せる度量と寛容が必要でしょう。
くるみ街道 青木奈緒 講談社
幸田露伴から始まって幸田文、青木玉、青木奈緒と続く4代目。文筆の才能はしっかり受け継がれている。
ドイツに1年間留学したときのことを書いた、『ハリネズミの道』は以前通読した。こちらはエッセー。寮生活の楽しさや文化の違いから来るいろいろの体験、青春が明るく書かれていた。
『くるみ街道』は続編ともいえるものだがこちらは小説ということになっている。著者自身が投影されていると思われる。どちらも主人公は京(みやこ)である。ドイツ行きの飛行機で隣りに乗った男性は、京が6年前に、空港で荷物が出てこない時に一生懸命助けてくれたドイツ青年の友人。本人ではないが友人が京に執心だったことをよく知っていて、その時のことを話しかける。鬱陶しく感じたが、機内では旅の友となる。
京は、留学後、翻訳や通訳の仕事をするため、再びドイツに渡っていた。ドイツ人の恋人も出来、学生時代とは違った親友も出来た。自分の中にどちらが自分の居場所か分からなくなっている。好青年の恋人も、やさしく協力的だが、しっかりした仕事についていず、結婚も難しい。
こちらは、悩める年代にさしかかった京が書かれている。
寝ても覚めても本の虫 児玉清 新潮社版
テレビのアタック25やBSの『週間ブックレビュー』でおなじみ、大の読書家としても有名だが、本への情熱はすさまじい。洋の東西を問わず、読んでいるだけでなく、翻訳を待っていられず外国へ行って原著を買って読んでしまうのだ。面倒な外国人作家の名前も、登場人物の名前も筋書きもさらさらと口をついて出る。英語もフランス語も完璧という。
私も、翻訳物は、若い頃は好んで読んだが、この頃は億劫になって、紹介されて興味をもった本も、読むことはないだろうと淋しくなる。
ドクトルマンボウ回想記 北杜夫 日本経済新聞社
ユーモアがあってナイトキャップに相応しい愉快な本。生い立ち、松本中学時代、父、斎藤茂吉のこと、母、斉藤輝子のこと、妻とのこと、娘のこと、さらに孫のこと、作家になってからの交友、自身の躁鬱病のことが忌憚なく書かれている。写真もふんだんに載せていて親しみやすい。『楡家の人々』、『どくとるマンボウ航海記』を読み逃しているので、周辺のものを幾つか読んでいる。
世界は俺が回してる なかにし礼
主人公はTBSテレビのディレクター、プロデューサーとして、昭和30~50年代、その名を馳せた渡辺正文がモデルという。渡辺という人物は、局が違うが、渡辺恒夫氏(なべ恒さん)のことかと思ったが違っていた。叔父が電通の社長、吉田秀雄氏で、その縁故で東京放送に入ったという。兎に角破天荒な人物で、大イベント『東京音楽祭』を成功させた。業界人、音楽家、歌手、芸能人、評論家など有名人が実名で出るので、小説とは思えない。なかにし礼さんも登場する。エンタメ小説なのか評伝か伝記ものなのか、眠れぬ夜に一晩で読んだ。
霊長類人科動物図鑑 向田邦子 文藝春秋
単行本より一回り大きい。妹のところにあったのを借りてきた。身内の本はいつまでも借りていられると思い、図書館の本や友人の本を優先して読むのでなかなか読まなかった。ひと頃話題になった向田邦子のエッセー集。向田さんは私と同時代、と思っていたが、少し年上でいらっしゃる。でも昭和を長く生きたので、書かれていることは、いちいち相づちが打てる。そうだそうだった、と。家庭に何世代か同居し、ちゃぶ台があった時代。父親が威張って、こどもたちが騒ぐと雷を落としていた。でも家族は愛情に包まれていた。
勿論、子ども時代のことばかりではない。著者の目は、鋭く諸現象やものを観察し連想している。
by ttfuji
| 2012-01-28 21:27
| 読書